福岡で行われたSHTA設立10周年記念大会に参加しました その3です。
演題が7まであり、7人の先生の講演がありました。
国立科学博物館名誉研究員の馬場悠男先生の「人類進化から見るホモ・サピエンス 本来の顎顔面構造」という講演がありました。
とても興味深い内容でした。
人類は、猿人、原人、旧人、サピエンスと進化する過程で、顔も進化してきました。
顔が小さくなり、脳が大きくなり、といろいろ進化して、歯の大きさも変わりましたが、歯並びは正常でした。
江戸時代の庶民も歯並びは正常でした。
ところが、ある人たちは、顎が小さく歯並びが悪かったそうです。
ある人たちとは・・・・・
お殿様です。
小さい時から、やわらかいものばかり食べていたので、顎が小さく、歯が並ぶ大きさがないので、歯並びが悪かったそうです。
現代人は、みんなお殿様になってしまったのです。
やわらかいものばかり食べて、顎が小さく、歯並びが悪くなっています。
馬場先生は、日本人の形成過程で、顎顔面構造が虚弱化したために、咀嚼機能が低下しただけでなく、睡眠時無呼吸の要因が高まったと言ってました。
グルメ番組で、
「やらかくて、おいしい」 「お口の中で、とける」
現代では、やわかいものがおいしいことになってしまっています。
硬いものを食べることはむずかしくなっています。
毎日、するめを食べるわけにはいきません。
やわらかいものばかり食べて、顎が小さく、歯並びが悪くなっています。